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いろんな人に見てもらおう! スマホ写真 上達への道! ⑤
  • 吉田哲士:プロカメラマン

いろんな人に見てもらおう! スマホ写真 上達への道! ⑤

こんにちは、「フォトネコ」の吉田です。

楽しく作品づくりしてますでしょうか? 今回は撮影した写真を沢山の人に見てもらう事によって、更に上達しよう!です

自己満足でいい【スマホ写真 上達への道】

私も昔はそうでした。高校生の頃は特にそうでした。写真部で色々撮っては暗室で黙々とプリントして、一人ニンマリしていました。

心象風景的な、ひと気の無い、悪く言えば暗い雰囲気の写真。今自分で見返しても、何だこりゃ?!な写真を良く撮っていました(笑)

ただ、当時はそれでも自分なりに、その時何かを感じて、しかも貴重なフィルムを使いシャッターを切っていました。他人の意見など、特に気にもせず、と言うかハナから聴く気もなく(笑)、撮りたいものを撮りたい様にしていました。
カメラぶら下げて近所をブラブラして、とにかく撮るのが楽しかったんですね。

写真は自分一人でも満足できる趣味ですし、他人がどの様に捉えようと気にする必要はないのです。基本、芸術系の趣味は絵でも、書道でも、歌でも何でもそうですが、楽しんでやれて、満足できれば基本はそれで良いのです。

撮影する目的は? プロカメラマンの場合。

撮影する目的は? プロカメラマンの場合。

プロカメラマンの場合は明確です。ズバリ!お客様の為に撮影をします。

正直、写真的にはつまらなくても、自分としての完成度が低くても、お客様がその写真に満足されれば、それが絶対の正解となります(勿論、撮影中は一生懸命に撮影していますよ!)。

特に私の様な広告カメラマンの場合は、お客様が企業(クライアント)のケースが大半です。
私の意見ですが、広告カメラマンには優れた美的センスとか、研ぎ澄まされた感性は正直、さほど必要無い!と言い切っても間違いないでしょう。常識的な感覚さえ備わっていれば、大方のクライアントにとっては問題ないはずです。

広告写真の世界

広告写真の説明を少しします。一般的に広告写真の場合は広告代理店担当やデザイナー、規模によって異なりますが、クリエイティブディレクターやコピーライターなどが事前にクライアントと打ち合わせをして、今回の撮影の目的を明確にしており、カンプとかラフと呼ばれている事前デザイン提案書にOKをクライアントからいただいた結果、撮影の運びとなってます。

カメラマンに撮影の依頼が来るのは、撮影案が決まった後に始めて連絡がきます。
ですから撮影現場でカメラマンがちょっとした思い付きで、別の提案などしても、逆に混乱させてしまったりする事にもなり兼ねないので注意が必要です。もちろん意見を求められれば、自分なりに最良の考えを述べますが、私の経験上あまり多くはないです。

広告カメラマンは、そのカンプに忠実な撮影が、短時間でしかも予算内に出来れば、まずは◯! 更に、方向性は忠実に従いつつ、提案時には考えつかなかったビジュアルに担当者の同意の上撮影できれば◎!です。 万が一そのカンプ通りに出来ない撮影の場合は、どうすれば良いか、その方法を考えるという事はよく発生します。

写真は忠実か?

例えば、化粧品ボトルの撮影。近年の化粧品ボトルは実に綺麗で、良く出来ています。素材も様々な物が組み合わさっていて、表面にパール調の加工が施してあったり、文字がホログラムっぽかったりとデザインも色使いも大変凝っているものが多いです。

クライアントはそれを見たまんま、又はそれ以上の見栄えに仕上げて欲しいと多くの場合、願っています。

でも実際はこれが至難の業! 皆さんもご存知の通り、人間の目は非常に騙されやすく、頭で考えた思い込みを反映してイメージを膨らましてしまいす。

カメラで撮影した写真が必ずしも正しいとは言いがたいのですが、使用しているレンズの特性上、デフォルメされたり、多少ゆがんだりする事以外は、少なくともまだ人工知能が介入してない分、カメラが勝手に画像を歪めたり、色を大幅に変えたりという行為はないはずです。

ですから、化粧品ボトルも、ライティングされたままの状態をカメラが捉えた画像がある意味、正確に記録しているといっても間違いではないのです。

ただ、その少なくとも間違いなく記録された画像を見たとき、特にクライアントの担当者は、当然その商品に対しての思い入れも並々ならずと入っていますので、「なんか違う」「うちの商品はこんなんじゃ無い!」「この部分はもっと色が鮮やかだ!」となってしまいます。

そこで、我々、デザイナーさんも含めたクリエイティブプロ集団は、その要望を少しでも叶えるため、その化粧品ボトルをパーツ毎に、例えばキャップ部分のみとか、ロゴ部分のみ、の様にそれぞれ違うライティングで撮影し、更に画像処理をしっかり行い、違和感のない1点の写真、クライアントが満足できる写真として仕上げるわけです。

話がダァァァいぶ飛びましたが、プロカメラマンはお客様の喜んでいただける写真を撮影、制作するのが第一の目的なのです。

アマチュアカメラマンの場合

アマチュアカメラマンの場合

プロではない大部分の写真愛好家の方々の場合はどうでしょうか。

皆さんには、勿論ご自分が楽しむ事を第一に撮影をしてもらいたいのですが、もし自分的に満足した作品が、他の人にも「いいね!」してもらえたら、それはどうでしょう?

今まではひとりニンマリして写真を眺めていたのが、インスタや他のSNSに投稿して、または壁にフレームして飾ることによって、友人知人が「上手だね!」「いい味だしてるね~!」といってくれたらどうでしょうか? 多分喜びは数倍にも増して、自分の作品つまりは、自分の考えが認めて貰えたという満足感で一杯になる事でしょう!

コンテストなどは更にそうです。たとえローカルな小さなコンテストであっても、多数の応募の中から選ばれ、時には賞状や賞金、大きなコンテストになれば作品展開催、なんて事にも繋がりますので、その注目度はかなりの大きさになりますし、いわゆる「先生」に選ばれての入選となれば、自身もつきますし、嬉しさもひとしおです。

ただ理解して欲しい事は、別に万人ウケする媚びた作品を作れと言っている訳ではありません。あまり独創し過ぎて、一人自己満足の世界に浸っているよりは、沢山の人に共感してもらえる写真の方がやはり楽しいという事です。

「いいね」と言ってもらえない?

「いいね」と言ってもらえない?

なかなか評価につながらなかったり、気合をいれて応募したコンテストに落選した時は、「自分の作品が凄すぎて、まだまだついてきてくれないな〜」なんて強がりも言いながら、次の作品のヒントにもなってきますので、やはり更なる成長にも繋がります。

コンテストの入賞作やSNSで沢山の「いいね」を得ている写真を見ていると、多くの人が共感できるイメージがやはり多いかと思いますが、それが必ずしも良い作品かというと意見分かれます

惜しくも選外となった作品を、別のコンテストに再度応募すれば、入選する事も大いに有りえますし、又これは二重応募となってしまうので、実際はできない事ですが、過去に入選した作品を、再度別のコンテストに応募しても必ず入選するとは限らないのです

やはりそこは人がジャッジする世界ですから、審査員の中にも好みがありますし、良いと認めてくれる方もいれば、そうでない方もいる訳ですからね。

他人の意見を積極的に取り入れよう!

他人の意見を積極的に取り入れよう!

写真の上達にはやはり自分の殻に閉じこもるのではなく、他人からの貴重な意見や評価が不可欠です。沢山の人に見てもらって、その意見をどんどん取り入れていきましょう!

コンテストに応募はしなくても、SNSで投稿すれば何かしらの意見は貰えるでしょう。意見や評価の中には、必ずしも納得できないものも耳にしますが、そんな意見も真摯に受け止めながら、参考になる部分とそうでない部分を忖度 ←使いたかっただけ(笑)して取り入れれば必ず次の糧になります。

近くで写真サークルを探して参加する事は、私の経験上とても勉強になります。

サークル内にはさまざまな人がおられますので、十人十色の意見が聞けますし、SNSで耳にする意見よりは、もっと直接的な感想が入ってくるかと思います。

またメンバーの中には、凄く機材関連に精通していたり、直感的ではなく、理路整然と論理的な考えを述べる方がいたりと、多方面で勉強になり、バラエティーに富んでいて楽しいかと思います。

それでは良い写真ライフを!

Have a good one!