MENU
スマホカメラ作例解説「花と水滴」
  • 吉田哲士:プロカメラマン

スマホカメラ作例解説「花と水滴」

こんにちは、「フォトネコ」の吉田です。

梅雨はしばらく前に開けて、すっかり猛暑日の連続ですが、涼しさを少しでも感じるよう、梅雨時期に撮った花と水滴です。ただ何の花かは知りません(笑)

作例解説のコーナーです。

最近撮影した写真を、その時どんな考えや思い又テクニックで撮影したのかを書きます。作品では見えないバックグラウンドが分かると、皆さんの撮影の参考にもなりますので、どうぞご覧ください。

スタジオライティング!?空気感?【スマホカメラ作例解説】

スタジオライティング!?空気感?【スマホカメラ作例解説】

背景も大変シンプルで一見したら、スタジオでライティングして撮った様にも見えますが、実は近くの歩道です。花も切っていませんし、その場で撮っています。

スタジオ撮ったかのようなライティングは意識してないですが、結果そう見えます。

スタジオでのライティングは確かに目的も明確ですので、主題がはっきりと浮き上がるようにライティングしますが、我々がよく口にするところの「空気感」の表現となると、これはやはり実際のロケでの撮影が断然イイでしょう!

空気感とはその場所が持っているすごく自然な感じを指して言います!多分(汗)

僕が知っている中では、広告写真界で超有名な写真家の上田義彦さんはその空気感の表現では抜きんでているのではないでしょうか。上田さんのお名前を知らない方も、サントリーウーロン茶のビジュアルは目にしているはずです。

バブルの時など、撮影予算も潤沢にあった時代、海岸での化粧品ボトル1本の撮影にわざわざハワイに行って撮影したりもしていました。

今考えるとかなり???ですが、ディレクターの「やっぱハワイとか行かないと空気感が違うからな~」の一言で天候予備も考慮して5泊7日のワイハ(笑)ロケになるのでした・・・・と大変良い時代でした(笑)

その空気感を仕事として意識して写し撮る、というのが追及すればするほど難しい事で、なんせ透明な空気とその場の雰囲気を動画ではなく静止画の中に封じ込めるという作業ですから、構えて撮りに行くよりは、何気なく撮った方がより表現できていたりして困ってしまいます。

小雨マジック

小雨マジック

1日のうち撮影に良いとされている時間帯、マジックアワー

そう朝焼け、夕暮れ時です。この時間帯は風景でもポートレートでも見るものすべてが綺麗に素敵に見える時間帯。

昼間の太陽が高い位置にある、いわゆるベタ光とは雲泥の差です。このマジックアワーをまだあまり意識して撮影された事がない方は、是非明日の早朝に近くを散歩がてらトライなさってはいかがでしょうか。
普段見慣れている風景が別物にみえますよ!

さて雨の日はどうでしょうか?
あまり好んで撮影に出かける方は少ないのではないでしょうか?
まず心配なのが機材。やはりカメラは精密機器、水は大敵ですから躊躇してしまいますよね!

私の場合、カメラはもちろん愛機のiPhone7 plus これは防塵防滴なので、そんな雨も特に気にせず撮影できます。

最近では、ミラーレスカメラ、レンズも防塵防滴仕様になってきているのが増えてきているかと思います。
特にオリンパス、ルミックスの機種ではその部分に特に力を入れているものが見受けられます。
過信はしない方が良いでしょうが、心配事が減って撮影の幅は確実に広がりますね。小雨くらいなら大丈夫なハズです。

小型ストロボも最近はワイヤレスで使用できる、値段もお手頃な中華系、海外メーカー物が増えてきているので、こちらも併せて防塵防滴になってくれたら、今まで出来なかった撮影なども可能になりますね。
調べたらオリンパス、ペンタックス等は防塵防滴ストロボを既に発売されているみたいです。

通ネタとして、プロ機材、KoboldがHMI照明を全天候型防滴仕様(IP54)のモノがあります。HMIというのは太陽の光とほぼ同じ色温度に調整された連続光源で、動画撮影によく使用されます。その広告写真を見たのですが、防滴なんてものでなく防水に近い性能だと思います。

話が飛びましたが「雨の日も実は撮影には良いぞ!」という事を少し言いたいのです。
まず「撮影をしている人が全体的に少ない!」という事は「他の方とは違った写真が撮れる!」
実は太陽が出ていない雨の日は曇天の時もそうですが、「光がとても柔らかい!
我々がよく言うところの「光が廻ってる!」つまり被写体に対して影が出ない状態になっています。

大空一面がでっかい面光源状態になっているので非常にソフトな感じで撮れます。

「マジックアワーに対して小雨マジック!」今思いついた言葉ですが(笑)、大雨はさすがに撮影困難ですから、次回は小雨時を狙ってみましょう!

やっと解説

何時もの散歩コースを何気に歩いていたら、ふとこの花に目が行きました。この季節あちこちで咲いていて、特に珍しい種類ではないかと思いますが、あまりに見事な水滴の付きっぷり惚れました。
梅雨時のお天気でしたが、その小雨がこの見事な水滴を付けてくれました。 雨がもう少し激しく降っていたり、雨が降り始めてから時間が経っていたりしたら、こうもキレイにはならなかったと思います。

花を見つけた時、最初に撮ったカット

この花を見つけた時、最初に撮ったのがこのカット。水滴に感動したので、その部分をいかに目立たせるかを考えてはいましたが、花の型が思った以上に複雑なのと、背景が少しウルサイのとで、思い描いたイメージにはなりませんでした。

その後も少し粘って以下様なのカットを撮影

少し粘って撮影したカット

先ほどより少し寄ってます。紫の花よりも水滴ん興味を持っているのが良くわかりますね(笑)

アングルを上げて撮影したカット

そのまま少しアングルを上げてます。でもまだ水滴がメイン! さっきよりは少し主題が見えてきた!?

被写体に寄って撮影したカット

さらに被写体に寄る事で、背景を整理はいたしましたが、やはり花自体の形状が複雑な為か、まだイマイチな感じです。水滴が逆に目立たなくなっていますね。

個人的には花のクローズアップ、マクロ撮影は、どうしても生物図鑑に載っている写真の説明図風になる気がしてしまい、あまり好きではないのですが、今回の水滴の魔力には自ずと体が吸い込まれて、寄ってしまいました(笑)

小雨も降る中ひとしきりバリエーションも含めて撮影したので、自宅に帰ってからゆっくり見ようと、楽しみにしていました。 が、期待していた程良くなかったので少しガッカリ。撮影中は少なからずテンションも上がって夢中になっているので、イイの撮れた!なんてニコニコしていますが、後からすこし落ち着いてみてみると、意外とアレ?ってなります。

ただその中に本日最初にアップした背景が白く抜けている写真がありました(ただ露出は結構アンダー気味で暗い)。

このカット、実は撮影中はあまり気にせず、違うアングルを模索中になんとなく撮っていました。

iPhoneはお分かりの様に、スマホですからカメラと違い大変小型。ファインダーは覗かなくて良いし、大きな画面をみながら直感的にAF(オートフォーカス)で撮影ができるすぐれモノ。この背景白のカットはかなりのローアングルで、しかも植え込みの中の花でしたから、画面を見る事もままならない状況でした。雨の中、ノールックで手を伸ばし片手には傘もさしながら何枚か撮りました。

空が画面に多く入ってきてしまうので、露出も自ずとアンダーになります。 撮りっぱなしの画像は以下の様に結構暗いです(何だこりゃ、なんて言わないで~)。

 撮りっぱなしの暗い画像

ただ、背景はこれ以上ないシンプルで水滴も花、茎にしっかり着いているのが分かります。花に寄りすぎてもいないし、露出さえしっかり整えば!イケるかもと思いそれをいつものSnapseedにて調整しました。
(※Snapseedはスマホアプリで、ちょっとした加工ができる写真加工アプリ。)

結果は最初にお見せした今日の一枚。ちょと棚から牡丹餅?瓢箪から駒?的な思いもしなかった結果となりました。これなら撮影中もう少し露出の調整もして、このアングルから沢山撮れば良かったな~(泣)と後の祭りですが、何とかなった、結果オーライでございました。

以前お伝えした様に、写真はやはり沢山撮る事が一番大事です。しつこく被写体を追いかけて、アングルを変えて、ダメ元でも撮っておく。思いもがけない一枚が待ってます。 やはりこれが写真撮影の鉄板ですね!

因みにSnapseedでの調整編集はこんな感じです。明るさ、彩度の基本系がメインの調整で、凝った事はしていません。

Snapseedでの調整編集画像

元画像から、おもいっきり明るくしてます。

RAWデータでないjpgデータでも情報が残ってますので、露出に迷ったら必ず暗め、すなわちアンダーをとりましょう!明るめのオーバーはデータが残ってないです。
(※RAWデータは加工や圧縮などされていない生のデータのことです。RAWは英語で生。)

グラマーグローは、雰囲気を出すのに気に入ってよく使用するツール。度合いは+30位で、あまり強くしないのが、ポイントです。
(※グラマーグローはSnapseedの調整ツール、柔らかい、華やかな輝きを画像に加えたりできます)

それでは楽しい写真ライフを!
Have a good one !